こども行動療育教室 トップページ カウンセリングルームこども行動療育教室
〒541-0041大阪市中央区北浜3丁目5-19
淀屋橋ホワイトビル5F
TEL.06-6203-2410
はじめに 行動療育とは 講師派遣 スーパーバイズ 料金・アクセス
問い合わせ
スタッフ
  
勉強ノート
目次



 個別療育の進め方

 療育の課題内容を決めるポイント


  療育では様々なスキルを標的としていくと解説してきました。しかし,実際に療育で行う課題内容を決めることは簡単ではありません。こどもの強い面や弱い面を把握して,社会適応に向けて今どのような課題を行う必要があるかを考えていきます。

  マニュアルや書籍を参考にして進めていくことが多いと思いますが,ここは専門家のアドバイスを受けた方が良いと思います。こどもの現状に合っていない課題を行っても,成長に繋がらない可能性があります。こどもによって適切な課題は異なりますので詳細を説明することはできませんが,少し家庭療育の課題内容を考えるポイントを解説します(専門家が行う療育では,少し考え方が違うことがあります)。

  まずは,目標となる行動やスキルに向かう課題をスモールステップで設定し,こどもが少し頑張ったらできる程度の難易度の課題を行うことが大切です。スモールステップで少し頑張ったら上手くいくという成功体験を積んでいきます。できなければならない課題であっても難易度が高く,繰り返し失敗したり,数か月同じ課題を行っていても習得できないというようなことがあれば,課題設定の誤りと考えた方が良いです。こどものやる気も無くなってしまうでしょう。

  こどもが嫌がったり,習得に時間がかかる様な課題は,後回しにしても良いことがあります。「何とかできるようにしないと!」と頑張って同じ課題を繰り返すと時間が取られてしまい,こどもも保護者も大変です。やらないといけないことは他にもたくさんあるので,とりあえず後回しにして,別の課題を行ってあげて下さい。様々な課題を行って,1-2ヶ月すると,苦手だった課題がすっとできるようになっていることがあります。

  次に大切なことは,こどもが前向きに取り組むことができるように課題内容自体を工夫することです。行動療育では,こどもが積極的に課題に取り組むことができるように,三項随伴性の枠組みで先行条件(A)や結果(C)を工夫しますが,それよりも課題を行うこと自体が楽しければ,こどもは積極的に課題に取り組むことができます。課題内容によってはどうしても楽しくすることができない課題もありますし,単純な作業にある程度の時間落ち着いて取り組むような課題を行うことはあります。しかし,できるだけ課題自身を楽しめるように工夫する必要があります。

  例えば,書きの練習をしている時に意味のない線をなぞったりしていてもあまり楽しくありません。そのため,大好きな電車の絵をなぞったり,色を塗ったり,トレーシングペーパー(写し紙)で写して書いたりすると,少し楽しみながら取り組めると思います。どれだけ正確に枠の中を進めるか,どれだけ速く迷路をゴールできるか,などのゲーム形式にしても良いかも知れません。お勉強は基本的に楽しくないことが多いです。楽しくない課題をこどもが嫌がっても当然と言えます。そのため,療育を行う場面設定をどうするか,強化子に何を用いるか,どのように逸脱行動を消去するか,と考える前に,できるだけ楽しく取り組めるような課題内容を工夫してあげることが大切になります。


 <<前の頁へ     次の頁へ>>




行動的支援勉強ノート 目次

参考図書 おすすめ図書

みどりトータルヘルス研究所 こども行動療育教室

みどりトータルヘルス研究所 カウンセリングルーム



 
  copyright©2013 みどりトータルヘルス研究所 all rights reserved.