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 応用行動分析学を勉強しよう

 応用行動分析学(ABA)
 とは?


 応用行動分析学(ABA)を
 学ぶメリット


 三項随伴性と
 機能的アセスメント


  強化,弱化(罰)

 強化子を見つける大切
 さとプレマックの原理


  「褒める」ということ

 うまく行動を強化する
 ためには


 トークンエコノミーと
 レスポンスコスト


 プロンプト・フェイディング

 プロンプトを用いる
 基本的な支援方法


 行動の習慣化と自発

 消去と消去バースト 1

 消去と消去バースト 2

 「泣く」ということ 1

 「泣く」ということ 2

 消去を行う時に
 大切なこと1


 消去を行う時に
 大切なこと2


 分化強化 1 

 分化強化 2 


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 応用行動分析学勉強ノート

 コラム 強化子を見つける大切さとプレマックの原理


 
【強化子を見つける大切さ】
  強化子を見つけ,強化子となる刺激のバリエーションを増やすことは,個別療育や学習場面においてとても大切になります。三項随伴性と機能的アセスメントでも解説しましたが,学習は
『(A)課題が提示される(B)正しく課題を行う(C)褒められる/〇をつけてもらえる』『(A)ある状況で(B)適切な行動をする(C)褒められる/お礼を言われる/認められる』の枠組みが基本となります。この(C)という結果の部分に強化子を提示することになりますが,強化子となるものが少なかったり,強化力が弱いと(簡単に言うとあまりこどもが嬉しいものではないと),こどもの動機づけを高めてスムーズに学習をすすめることが難しくなります。また,強化子の数が限られていると同じ強化子を繰り返し用いることになり,こどもは飽きてしまって,その刺激の強化力は弱くなってしまいます(これは『飽和』とよばれる状態です)。

  そのため,強化子のバリエーションを増やすこと,新たに見つけていくことが大切になります。好みのアセスメント(Preference Assessment)や強化子のアセスメントの手続きに関する研究も行われています。強化子となる刺激や活動がたくさんあれば,こどもにとって嬉しいものを課題中にたくさん用いるので,こどもも楽しく課題に取り組むことができます。強化子と賞賛を組み合わせることによって(お菓子をあげながら褒めてあげるなど),賞賛が強化子として機能するようになれば,褒めてあげることによって課題や学習をすすめることができます。次第に,課題ができた達成感などが強化子となることを目指します『(A)課題が提示される(B)正しく課題を行う(C)達成感を感じる』。

  しかし,知的障害が重度であったり,自閉症の傾向が強ければ,興味を示す対象が少なく,強化子を見つけることが難しいことがあります。できるだけ色々な刺激や活動を経験させることにより,こどもが興味を持つものを見つけていく必要があります。
基本的な強化子を見つける方法を以下に示します(『行動変容法入門』より一部修正)。

 1. 対象者を観察し,問題行動の強化子を見つける。
 2. 対象者を観察し,頻度の高い(こどもが良く取り組んでいる)行動を見つける。
 3. 対象者本人,親,教師に尋ねる。
 4. 強化子に関する質問紙を用いる。
 5. 可能性のある強化子を提示して接近が見られるか確かめる。
 6. 可能性のある強化子をこどもが示す行動に随伴して提示し,行動の頻度が高まるか,持続時間が伸びるかどうかを調べる。


  1について,少し説明すると,問題行動も何かしら好ましい結果によって強化されているため,こどもが問題行動を示すことによってどのような結果を得ているのかを注意深く観察します。問題行動によって得られる強化子が分かれば,その強化子を学習場面や適切な行動を強化するために用いることができるということです。
  「接近」という言葉は文字通り,こどもがその刺激に接近反応を示すかどうかということです。こどもが好きそうな玩具やお菓子をこどもに見せ,こどもが手を伸ばしたり,遊ぼうとしたり,食べようとしたら,その刺激は強化子として用いられる可能性があります。
  2については以下のプレマックの原理で解説します。


 
【プレマックの原理】
  プレマックの原理とは,
「低頻度行動の結果として高頻度行動(好きな行動)をさせると,低頻度行動の頻度が増加する」という原理であり,逆に弱化の側面で言うと,「高頻度行動の結果として低頻度行動(嫌な行動)をさせると,高頻度行動の頻度は低下する」ということです。

  つまり,日常生活場面でこどもが自然とよくしている行動が強化子として機能し,あまり自然と取り組まない行動が嫌子として機能するということです。こどもが日常生活でテレビゲームやアニメのビデオ,iPadなどのタブレットの操作を自然と楽しんで行っているなら,勉強などの普段自然と取り組まない行動(低頻度行動)の結果としてそのような行動を付随させると,勉強に取り組むような低頻度行動の頻度が高まるということです。例えば,『(A)自習時間,(B)課題に取り組む,(C)外で遊ぶ時間が増える』などになり,『(B)課題に取り組む』という自然場面では自発しにくいような低頻度行動が,『(C)遊ぶ』という自然場面で起こりやすい高頻度行動を随伴させることにより,自習時間に課題に取り組むという行動が強化されるということです。

  弱化の側面で言うと,日常生活で自然と取り組まないようなこどもが嫌がる行動を高頻度でみられる問題行動などの減少させたい行動の結果として随伴させることによって,高頻度な問題行動の頻度を減少させることができるということです。例えば,スクワットや腹筋などその場ですぐにできる自然な場面では見られにくい低頻度行動が用いられることがあります。

  このプレマックの原理を知るメリットは,こどもが興味を示すものを特定しにくいときに,普段のこどもの行動を見て,こどもが自然と行っている行動,取り組む時間が長い行動があれば,その行動を活動性の強化子として用いることができる可能性があるということです。


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