みどりトータルヘルス研究所
  
こども行動療育教室
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はじめに 行動療育とは 講師派遣 スーパーバイズ 関連機関の
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スタッフ






 行動的支援勉強ノート
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 はじめに

 こどもの療育で大切なこと

 行動療育で行うこと

 行動療育教室の目標

 日々の生活や集団の中で
 学習するために必要な力


 こどもとの関係づくり

 療育時間と標的スキル

 課題内容を決めるポイント

 教え方を考えるポイント

 課題の量と難易度を工夫する

 成功体験につなげる工夫 

 DTT? PRT?

 学習態勢を形成する1

 学習態勢を形成する2

 学習態勢を形成する3

 学習態勢を形成する4

 学習態勢を形成する5

 学習態勢を形成する6

 学習態勢の指標

 認知スキルを伸ばす

 認知スキル常に意識する

 弁別学習1

 弁別学習2

 正確性と流暢性

 注意と記憶の訓練1

 注意と記憶の訓練2

 注意記憶と観察学習

 取ってくる,もらってくる,
 報告する課題


 距離を離して難易度を高める

 ふり遊び,見立て遊び,
 ごっこ遊び1


 ふり遊び,見立て遊び,
 ごっこ遊び2


 失敗や負けることを経験する

 こだわりを弱める

 反応クラスと分化強化

 療育場面の構造化を緩める

 こどもの成長に注目する

 変化や成長を保護者に伝える

 がんばる力をつける 1

 がんばる力をつける 2

 異なる療育機関の併用

 家庭療育の難しさ1

 家庭療育の難しさ2


 <参考図書,おすすめ図書>


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 行動療育に関する情報

 
こどもの変化や成長を保護者に伝える

  『こどもの成長に注目する』と重複した内容を含みますが,保護者の『子育てを通して得られる強化』の視点を取り入れて解説します。

  子育ては楽しいことも大変なこともありますが,多くの保護者は時にはつまずいたり悩みながらも,やりがいをもって楽しく子育てを行なっていると思います。しかし中には子育てに疲れてしまい,とても辛い状況にいる保護者もおられます。

  発達障害や知的障害のあるこどもを育てることはとても大変なことが多く,落ち込んでしまうことも度々あると思います。何を訴えているのか分からない,全くじっとしてくれない,ご飯を食べてくれない,すぐに友達を叩く,園の先生から園生活を注意された,将来のことを考えると不安で仕方がない,など様々な不安の原因があります。ここでは,
子育てを通して得られる強化という点で,発達障害や知的障害のあるこどもの子育ての大変さと療育活動でお手伝いできることを考えていきます。

  人は強化を得られる活動には積極的に前向きに取り組むことができます。主に『楽しさ』や『やりがい』を感じられる活動です。子育てにおける親が得られる強化は様々ありますが,こどもの反応や成長,周囲からのポジティブな声掛けなどが中心になると思います。保護者がこどもとの関わりの中で得られる成功体験とも考えることできます。

  健常のこどもの子育ては大変なことも多くありますが,保護者はたくさんの強化を得ることができます。こどもが笑顔で反応してくれたり,できないことができるようになったり,「ママ」と呼んでくれたり,楽しそうに遊具で遊んだり,絵を描いたり字が読める様になったり。こどもの成長は著しいので,日々たくさんの強化をこどもから受けることができます。

  お出かけした時に,「人が多いから手をつないでね」と言ったら手をつないで歩いてくれたり,「ご飯もう少しだから待ってね」と言ったら待ってくれるなど,このような些細な反応からも強化を得ることができます。『A:人の多い状況⇒B:「人が多いから手をつないでね」と声をかける⇒C:手をつないで歩く』という随伴性を経験することができるということです。

  しかし,知的障害があると新しい行動の学習に時間がかかるため,こどもの変化や成長を感じて強化を受ける機会が少なくなってしまうことがあります。自閉スペクトラム症のあるこどもであれば,名前を読んでも反応がなかったり,笑顔で何かに取り組んでいる場面が見られ難いこともあります。衝動性が高いこどもであれば,中々指示が通りにくく,保護者がこどもの反応から強化を受け難いこともあるでしょう。「上手くいかない」と失敗体験として受け止めてしまうこともあると思います。

  強化が得られないと,どうしても気持ちが落ち込んでしまったり,前向きに考えることができなくなってしまうことがあります。とてもつらい気分になり,抑うつ気分が強まってしまうこともあります。何をしても変わらない,こどもは分かってくれない,周囲も理解してくれない,という無力感や絶望感を感じてしまうかもしれません。将来の不安の方が,将来の希望よりも上回ってしまうかもしれません。

  このように,こどもの反応や変化,成長から強化が得られ難いと子育てがとても辛いものと感じてしまいます。これらに対して療育活動や発達支援から貢献できることを考えます。

  1つは当然ですが,こどもの成長を促す,できることを増やす,ということが大切です。こどもができることが増える姿を見たり,成長につながるような家庭での取り組みを行い,こどもの成長を感じることができるようになることで,保護者は強化を受けることができます。

  2つ目は,障害を受容し,今のこどもを受け入れるための情報を提供します。健常のこどもと比べて○○ができていない,ということにばかり注目していると,色々なこどもの成長を強化的に受け入れることが難しいです。まず今のこどもの障害や得意不得意を受け入れるための情報を提供し,障害の受容のお手伝いをします。『障害の受容について』『障害特性を正しく理解する』参照。

  3つ目は,こどもの些細な成長や変化を保護者に伝えることです。毎日関わっている保護者はこどもの成長を感じられないことがあったり,問題行動に目が行ってしまって変化を見逃してしまうこともあります。しかし,注意深くこどもを見ていると少しずつ変わっていることもあります。

  少し椅子に長く座れるようになったり,目を見る頻度が増えたり,働きかけに反応しやすくなったり,怒ってから気持ちを立て直すことが少し速くなったり。具体的な変化が分からなくても,何となく印象が変わってきたことを感じることもあります。

  具体的にできるようになった課題や行動を伝えることはもちろんですが,保護者が見逃しているような些細な変化を見逃さず,保護者に積極的に伝えていきます。保護者にも,できないことよりもできるようになってきたことに注目するようアドバイスを続けます。

  そうすることで保護者もこどもの変化や成長を感じることができ,日々の子育てや療育活動を通して強化を受け,少し前向きな気持ちになれるかもしれません。こどもの成長の可能性を感じ,将来に希望を持つことができれば,日々の大変なこともやりがいを感じて強化的に受け取ることができることが増えてくると思います。

  療育活動や日常生活を通してこどもの成長を促し,こどもの成長を保護者に感じて頂き,主に保護者の関りやがんばりを通してこどもが成長していることを強調して伝えていきます。そして日々の子育てや療育活動,様々な取り組みを通して,少しずつでも保護者が強化を受けることができれば,保護者の気持ちも前向きになりやすいと思います。
  


  
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