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勉強ノート
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 行動的支援勉強ノート

 
行動の原因を環境に求めることのメリット 2
   問題行動への巻き込まれを防ぐ


  
前頁の2つ目のメリットと関係しますが,A-B-Cの三項随伴性でこどもの行動を捉えることは,ご家族や支援者が問題行動に巻き込まれることを防ぐことつながります。

  ご自身のこどもへの関わり方がこどもにとって重要な環境刺激であることを理解し,
自身の関わり方を含めた三項随伴性でこどもの行動を捉えることが大切です。簡単に説明すると,こどもが何かややこしい行動や問題行動を行ったとします(B:行動)。その時,ご自身がどのような働きかけをしたのか(A:先行条件),ご自身がどのような対応をしたか(C:結果),というように自身の行動も随伴性の枠組みに含めます。ご自身も含めて撮影されたビデオカメラの映像を見るようなイメージです。

  
ご自身の関わり方を含めた三項随伴性でこどもの行動を捉えることで,一歩引いて客観的にこどもの行動を捉え,対応を検討することができます。

  こどもの問題行動のご相談を受けたり,保護者や支援者の対応を見ていると,こどもの問題行動に巻き込まれてしまっていると感じられることがあります。「何でいうことを聞いてくれないんだ」,「こんなに周りはがんばっているのに」といったものです。

  問題行動に巻き込まれ視野が狭くなってしまうと,「もうどうしようもない」といった絶望感を抱いたり,感情的な厳しい対応を行ったりすることにつながることがあります。「何とかしないと,何とかしないと」と焦ってしまい,逆に問題行動を強める対応を行ってしまうこともあります。

  ご家族や支援者がこどもの問題行動に巻き込まれて状況が良い方向に向かうことはまずありません。一歩引いて客観的にこどもの行動と自身の関わり方を捉えることで,『もう少し分かりやすい声掛けをしたらいいかな』,『見通しが持てないから混乱するのかな』,『課題を分けて休憩の数を多くしようかな』,『できているところにもっと注目しようかな』などと,前向きに検討することができます。できるところから計画を実施し,良い方向に変化が見られれば継続して,変化がなければ別の計画を立てたら良いだけです。

  このように,三項随伴性で自身の関わり方も含めてこどもの行動を捉えることで,こどもの問題行動も一歩引いて客観的に検討することができます。これは,こどもにとっては教育的な支援や関わりが受けられるというメリットがあり,保護者や支援者にとっては,こどもの問題行動に巻き込まれることを避け,子育てや支援のストレスを低減させるというメリットがあります。

(問題行動への巻き込まれに関しては『認知スキルを常に意識する』,『障害特性を正しく理解する』もご参照ください)

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