みどりトータルヘルス研究所 こども行動療育教室 |
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勉強ノート目次 |
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行動的支援勉強ノート | ||
![]() 問題行動への巻き込まれを防ぐ 前頁の2つ目のメリットと関係しますが,A-B-Cの三項随伴性でこどもの行動を捉えることは,ご家族や支援者が問題行動に巻き込まれることを防ぐことつながります。 ご自身のこどもへの関わり方がこどもにとって重要な環境刺激であることを理解し,ご自身の関わり方を含めた三項随伴性でこどもの行動を捉えることが大切です。簡単に説明すると,こどもが何かややこしい行動や問題行動を行ったとします(B:行動)。その時,ご自身がどのような働きかけをしたのか(A:先行条件),ご自身がどのような対応をしたか(C:結果),というように自身の行動も随伴性の枠組みに含めます。ご自身も含めて撮影されたビデオカメラの映像を見るようなイメージです。 ご自身の関わり方を含めた三項随伴性でこどもの行動を捉えることで,一歩引いて客観的にこどもの行動を捉え,対応を検討することができます。 こどもの問題行動のご相談を受けたり,保護者や支援者の対応を見ていると,こどもの問題行動に巻き込まれてしまっていると感じられることがあります。「何でいうことを聞いてくれないんだ」,「こんなに周りはがんばっているのに」といったものです。 問題行動に巻き込まれ視野が狭くなってしまうと,「もうどうしようもない」といった絶望感を抱いたり,感情的な厳しい対応を行ったりすることにつながることがあります。「何とかしないと,何とかしないと」と焦ってしまい,逆に問題行動を強める対応を行ってしまうこともあります。 ご家族や支援者がこどもの問題行動に巻き込まれて状況が良い方向に向かうことはまずありません。一歩引いて客観的にこどもの行動と自身の関わり方を捉えることで,『もう少し分かりやすい声掛けをしたらいいかな』,『見通しが持てないから混乱するのかな』,『課題を分けて休憩の数を多くしようかな』,『できているところにもっと注目しようかな』などと,前向きに検討することができます。計画を実施し,良い方向に変化が見られれば継続して,変化がなければ別の計画を立てたら良いだけです。 このように,三項随伴性で自身の関わり方も含めてこどもの行動を捉えることで,こどもの問題行動も一歩引いて客観的に検討することができます。これは,こどもにとっては教育的な支援や関わりが受けられるメリットがあり,保護者や支援者にとっては,こどもの問題行動に巻き込まれることを避け,子育てや支援のストレスを低減させるというメリットがあります。 (問題行動への巻き込まれに関しては『認知スキルを常に意識する』,『障害特性を正しく理解する』もご参照ください) 参考図書 おすすめ図書 行動的支援勉強ノート 目次 みどりトータルヘルス研究所 こども行動療育教室 みどりトータルヘルス研究所 カウンセリングルーム 【行動的支援勉強ノート1】 その他のテーマはこちら 1‐1.行動科学を勉強しよう 1‐2.基本となる考え方、将来に向けての目標 2‐1.行動や活動のレパートリーを増やす 2‐2.活動レパートリーを増やすメリット 2‐3.どのように活動レパートリーを増やしていくか 2‐4.行動レパートリーと 問題行動の関係 コラム.物を落としたり倒したりする行動 3‐1.行動の理解と対応 3‐2.行動の見方:三項随伴性 3‐3(1) 行動の原因を環境に求めることのメリット1 3‐3(2) 行動の原因を環境に求めることのメリット2 問題行動への巻き込まれを防ぐ 3‐4.代表的な問題行動の機能と行動が 形成されるメカニズム 3‐5.なぜ発達障害のある人たちに問題行動が 見られやすいのか 3‐6.問題行動が強まるメカニズム コラム 私たちの行動も強められている? 3‐7.日常生活で問題行動を強めないために コラム.環境の変化と消去について 3‐8.問題行動が長期間維持されるメカニズム 3‐9.こだわり、自己刺激行動への対応について コラム.遊びとこだわりの境目について 3‐10.適切な行動レパートリーを増やす 3-11.教育的な視点を持った問題行動への対応 コラム.教育的で前向きな支援 3‐12.問題行動への対応を考えるステップ コラム.問題行動への対応には工夫が大切! 行動の理解と対応 まとめ 4-1.日々の関わりで大切なこと、 将来を見据えて大切なこと 4-2.指示の出し方、制止の仕方 4-3.家庭での療育活動のポイント 4-4.柔軟性、変化への耐性を養う 4-5.食事に関する行動 4-6.褒めてこどもを育てよう |
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